下渕マーケット – 廃墟となった古き良き昭和レトロ商店街

廃墟の情報
廢墟レポート vol.126:下渕マーケット Shimobuchi Market

こんにちはtamuraです。
今回やってきたのは、奈良県大淀町にある廃墟となった商店街「下渕マーケット」です。
大峰登山の際に良く通る僕にとってはお馴染みの道にあり、ある日、信号で待っていた時にふとこの商店街の存在に気づき一人興奮していました。家に帰って調べてみるとレトロ商店街としてかなりな有名な事を知りました。
登山の時は登山の事で夢中でなかなか廃墟に行く気にはならないので、今回ようやくこの下渕マーケットの為に奈良県大淀町へ!
しかし大淀食堂街の看板を見ると、大峰行きたくなるなぁ~。

さて、一歩中に入ってみると…。これは!車道から見ていた以上に胸熱な空間が広がっていました!
絵に描いたような昭和の古き良き田舎の商店街です。

駄菓子屋。よく上の世代から「君の子供のころはもうおばあさんがやっていたような駄菓子屋さんなかったでしょう」と言われるのですが、実際はありましたし、行っていました。
それこそあるあるですが、おばあさんは寝ていたり、大声で呼ばないと出てこないような昔ながらの駄菓子屋さん。
駄菓子の甘い匂いと木造の木と誇りの入り混じったような何とも言えない匂いがとても懐かしいです。
今ではイオンなどで復刻版のような駄菓子屋さんがあり、当時食べていた駄菓子を見ると懐かしく感じますが、当時なかったような新しい駄菓子が多くびっくりさせられますね。
そんな子供心をくすぐる駄菓子屋さんが、さらに廃となり子供の心をもった大人の心をくすぐる、なんとも素晴らしい光景となっていました。

まだ10年ほど前までは、この一角で居酒屋さんが営業されていたり、エアコンの室外機が動いていたりまだかろうじて生きた商店街だったそうです。
しかし、高齢化のためか商店街はお世辞にも生きている・・・とは言えず、地面は泥がたまっていますし、建物の壁は剥がれ、全てのシャッターは閉まっており、完全に廃墟化している状況です。

メイハウス。床屋さんっぽいイメージですが、なんのお店だったんだろう。

水本紙袋店。錆び錆びになった看板と、筆の書体が昭和を感じさせます。

商店街はL字になっており、そのコーナー部で撮影。

アーケードの屋根。

よく見ると、建物自体ももうボロボロですね。

誇りやカビで曇ったプラスチック製の屋根からふんわりと柔らかな光が注ぎこんでいて、哀愁が漂っていますね。

奥まったところにあった店舗の一つ?は壁や屋根が崩れており、中は思いっきり崩壊していました。

コーナーを曲がってもう片方の路地へ。

シャッターに挟まれた扉。昔はここで人が生活していたんでしょうね~。

ここでふと上を見上げると、なんと蛍光灯が一つだけ光っていました。
使われていないと思っていましたが、道路側の一角だけはまだ人が管理しているのでしょうか?

よく見ると足元には人が管理しているのか、綺麗なお花が植えられた植木鉢がありました。

ウーン!このおいしさ!ラーマだわ!
そんなに美味しいのかと帰って検索してみたら、「ラーマ」とはバター風味のマーガリンだそうです。検索して出てきた丸い容器…小さいころ見たことあるような無いような?
そもそも今でも販売中の商品だそうで、まったく知りませんでした…!
感想・まとめ
木造のアーケード商店街の廃墟というのはとても珍しく、崩壊しつつある今でもまだ残っているのはとても貴重なのではないでしょうか。
京都も今は無き黄檗商店街なる昭和レトロ商店街がありましたが、下渕マーケットはより古く味わい深い廃商店街でした。