山の標高と気温、風と体感温度を知る
標高が上がれば気温は下がる
山に登る際に気をつけなければならないのは山での気温の事。特に秋や春はどんな服装で行こうかと考えるかと思います。山頂での気温を把握しておくのとしてないのでは装備も心の余裕も違いますのでまずは以下の画像をご覧ください。
平地で25℃だった場合の標高毎の気温はこうなります。京都市(標高30程度)で25℃だった場合、約標高1000mの愛宕山や金剛山などに登ると約19℃…という事になります。2000m級になれば一気に13℃まで気温は落ちます。
実は計算は簡単。100m上がる毎に0.6℃気温は低くなるのです。
0.6℃×10m=6度となり1000mごとに6度づつ気温は下がっていくという事になります。もちろん湿度や天候によって実際の気温というのは変わってはきますが、だいたいの計算はこうやってする事ができます。
標高が高い山ほど気温は変わってくるのでだいたいの予想温度を把握しておきたいですね。
風速と体感気温
標高と気温の変化については理解しましたが、山はそう一筋縄ではいきません。山では平地とは違う気象条件という事があるからです。風が吹けば体感気温が下がるというのは皆さん漠然と頭にはあるだけではないかと思います。
例えば、山で強風にあったとします。標高の高い山の稜線なんかでは得に風が強いなんて事はよくあります。風速ごとの人間の体感では、
風速11~14m:大枝が動く傘は指しにくい。
風速14~17m:風に向かっては歩きにくい、樹木全体がゆれる。
といった所で下手したら14~17m、風が強い時でも8~11mなんて事は想定してもいいでしょう。僕が白馬岳大雪渓をのぼっている時はストックを雪にさして身を固めないと吹き飛ばされそうになったという事もあったのでもしかしたらそれ以上の風を体感する可能性もあります。
例えば気温10℃の中、風速10mある場合、体感気温は-3~4℃、風速20mの時は-10℃にもなるそうです。気温0℃の場合では、風速10mあると約-15℃、そして風速20mあれば-30℃近くにもなる計算になります。
計算方法に関しては僕も頭の出来た方ではないので割愛しますが(じゃぁ書くな!という話だが、一応体感気温の怖さを伝える為にw詳しい計算は体感気温で調べてください。)、気温が0度以上では風速1mあたり1℃程度低下、気温がそれより低くなると風速1mあたり2℃程度低くなるそうです。
もちろん人間は服を着ているし、太陽光の熱の関係もあるのでその計算どおりの体感気温をまともに感じる事はありませんが、日没後に出歩く時、早朝夜明けから山荘を出発する時…、風強ければ露出部分(手・首・顔など)は計算どおりまともに体感気温が下がるので気をつけなければなりません。
もしもの時の緊急時に風が強ければそのまま急速に体温を奪われ凍死する…という事にもなりかねません。山は標高によって気温は変わりますが、更に気温が低い春秋冬には風が強い時を想定したウェア選びも必要になります。
山の標高と気温、風と体感温度を知る
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