TOP-image

ナイトハイクのすゝめと注意点

ナイトハイキングとは

 ナイトハイクとは、夜間登山・ナイトハイキングとも言いますが、夜の山でライト片手にハイキングする事をいいます。

 ではなぜ、昼ではなく夜の山に登らなければならないのか?

 中には夜の山が安心するという変人もいるみたいですが、僕が夜の山に登るのは山の展望台や展望の開けたスペースから夜景を見る為です。

 夜景はビルから見るものや、車で行ける所から見るものなど沢山存在しますが、観光地化されていない山奥から見る夜景はとても新鮮味があります。

 今まで見たことのない夜景が見れる、達成感がある、人が居ないなど、沢山のメリットがありますが、夜に山を登るという事にはリスクがあります。正しい知識を持ってナイトハイクを行う必要があります。

夜の山も慣れれば怖くない

お問い合わせ内容や、他人に話すと一番よくある反応が「夜の山は怖い!」という内容です。怖くないの?と聞かれますが、最初は僕もビクビクで山に登っていたのを覚えています。ただ、慣れました

夜景の為の登山は展望地が100~600mほどとあまり標高の高い所までは行きません。その為、歩く時間は片道10分~1時間という場合が多いです。別に展望地まで見どころがあるという訳ではないので(暗闇なので)ついついペースが速くなってしまい、息切れして怖いどころではないです。

登山口が急に暗いので入る時に躊躇していた頃もありますが、一回暗闇へ入ってしまえば意外とこんなもんかとなります。ライトがあれば視界もききますし、月が出てる明るい時は月光の下でライトなしで気を付けながら歩く事もあります。

複数人で登ってみよう

最初から一人で登るのはさすがに抵抗があるでしょう。2人だけでも恐怖度は10分の1以下になるのではというほど恐怖心を紛らわせる事ができます。夜の山は光が少なく景色がないため、結構暇です。一人でもくもくと登っているとただただ疲れますが、複数人で登る時と一人で登る時では疲れ方も全然違います。夜景の話や、思い出話、バカ話をしながら登ると結構すぐ目的地についてしまいますよ。


一緒に行く人がいない。そういう方もいらっしゃるでしょう。まぁ「夜の山登らへん?」と言われ「いいね」とはなりにくいかもしれません。同じ趣味や、ノリの良い方が周りにいない場合、必然的に一人で行くことになるでしょう。

そういう場合はラジオを聞くととてもいいです。

これは動物よけとしての機能もあります。登山口など民家が近くにある場合は避けた方がいいですが、山の中へ入ってしまえば、持ち歩きラジオ程度の音量なら迷惑も考えなくて大丈夫です。


持ち物について

ナイトハイクにあったって、持ち物は昼間の登山に通ずるものがありますが、靴は夜間は足元が良く見えずつまずく事がよくありますのでちゃんとした登山靴がお勧めです。細い道で足元がふらついたりしては危険ですし、実際に滑落したなどという事例もあります。

ライトについて、明るい事はもちろん重要ですが、100ルーメン程度あれば問題はありません。必要以上に明るいライトは電池もちが悪いこともあるので注意です。また毎回電池残量確認されてますでしょうか。久々に持ち出すライトなんてどれくらい量が入ってるのか分かりません。予備の電池は必ず用意しておきましょう。真っ暗な登山道で電池が切れたら場所によっては遭難です。

服装については夏はお好きな動きやすい格好で問題ありませんが、秋~春にかけて夜間の冷え込みが予想される時期では注意が昼用です。車から降りてすぐは寒い時も歩いていると体があったまります。その為、何重かに重ね着になると思いますが、暑くなったら上着をしまえる大きさのリュックで行くと便利です。

撮影の場合は三脚はリュックの横に付けるとある程度の大きさの三脚なら持って行けますが、カバーはあるとしまいにくいのでカバー無しで、雲台が重いので下方向、足を上方向にした方が肩を痛めにくいです。また、荷物を軽くしたいからという理由で安く軽い三脚を持っていくと、山は風が強い事がよくあるのでうまく撮れません。三脚は重くてもちゃんとしたものがお勧めします。

夜間登山は周囲が暗く自分がいまどこを歩いてるのか把握しにくいという特徴があります。GPS機は持っていきましょう。GPS機がないなら今のスマホはGPSが標準装備されているのでスマホでも十分使えます。またgooglemapなどでは正確な情報を知る事ができませんので、地理院地図など等高線の入った地図を元に現在地表示してくれるGPSアプリをダウンロードしてで使用しましょう。

水分について、数十分の登山とはいえ結構なペースで歩くとドっと汗を書きます。水分については十分な量を持っていく事をお勧めします。

また山へ入ったらすぐに持ちやすく綺麗な木の枝を拾いましょう。夏場などマイナーな道はよく蜘蛛の巣が張っている事があります。木の枝などでぐるぐると巻いて蜘蛛の巣を排除しましょう。


ナイトハイキングならではの危険もある

ナイトハイキングは冒険のように楽しく絶景にも感動できますが、夜の山には視界の狭さによる危険や、低山里山のマイナーな山は整備が行き届いてない場合もあります。このページでこれから書く注意点ももちろん重要ですが、一番は行かれるご自身でその山について詳しく調べましょう。


道迷いには要注意

夜に山へ行く場合に最も重要な事はその目的地までのルート確認です。確かな情報を元に行かないと低い山であっても遭難の危険性があります。気を付けていただきたいのは標識や分岐の見落としです。夜の山は夜ですからなんたって視界が悪いです。たとえ1万円のライトを使用した所で昼間のような明るさになる訳ではありません。

昼の山では稜線が見えたり谷が見えたり、地図と周囲の景色をコンパス・高度計と照らし合わしたりできますが、夜はそういった事が出来ない為、どうしても標識やGPSなどに頼るしかありません。

一度道を間違ってしまった時は、わかる所まで一度戻らなければなりません(これが結構面倒くさい)。GPSも細かい所までルートが書いてないかもしれません。前方をしっかりライトで照らし標識や分岐がないか注意しながら進みましょう。

基本はピストン(行きと同じルートで下山する)が確実で安全です。山によっては近道や楽な道など数ルートがある場合がありますがあなたの山行のレベルに合わせて選びましょう。まずはルートを見失わない事、遭難しない事が大事です。その為には常に焦らず冷静に行動する必要があります。


動物には遭遇したくない

山で一番怖いのは動物と遭難です。夜の山にはどんな動物が出てくるか分かりません。一度六甲山でイノシシに軽く頭突きされた事があります。イノシシは興奮していると突進してきますし、猿も襲い掛かってきます。奥でシカが突然登山道を横切ったり、森の中で謎の小さい動物の目が光っていたり。動物の気配を感じたらまずは止って様子を伺ってみましょう。ほとんどの場合は動物側から飛ぶように逃げていきますが、動物が唸っていたり興奮している場合などは引き返す事が一番安全です。

特に熊には出くわしたくないですね。クマは朝方や夕方に活発に活動します。特にトワイライト夜景を目的をする夜景ナイトハイカーは危ないです。基本、クマよけの鈴を付けていたり、携帯で音楽、ラジオを鳴らしておけば会う事はほとんどないと思いますが、万が一であってしまった場合は、走って逃げてはいけません。逃げるものを追いかける習性がある上にメチャクチャ足が早いです。追いかけられたら100%逃げれません。遠くでであってしまった場合は、走らず背中を見せずにそーっと引き返してください。小熊がいたら近くに親熊がいるというサインです。真っ先に警戒し、親熊に出会う前に下山しましょう。

万が一至近距離でバッタリ遭遇してしまったらとりあえず動かずじっくり後退、襲ってきたらうつ伏せになり両手で後頭部・首を抑えて急所を隠します。


住宅街にある登山口には注意

里山などは住宅街の角に登山口があったりします。当たり前ですが私有地に無断駐車してはいけませんし、近隣住民の邪魔になる所に駐車する訳にはいきません。GoogleMapなどで駐車場所があるか確認しましょう。

また、夜山へ入っていく人を見て普通の人はどう思うでしょうか?自殺?不法投棄などの犯罪?と勘違いされて通報されてしまっては面倒です。近隣住民に迷惑・心配をかけないようにしたい所です。


持ち物に注意

対動物用に武器などは持っていかれますか?」このような質問をされた事がありますが、武器などは所持しない方がいいです

近くに民家がある所は住民が心配して「夜中山に入ってるよ」と万が一通報される可能性があります。通報され警官がやってくれば職質・持ち物検査のスタートです。その際にナイフなどを持っており防衛用と答えてしまえば指定サイズ以下でも「これは人を殺傷するような道具に見えないかね!?」と言われ不法所持となり検挙されます。

とはいえ何も持たずに夜山に入るのは怖い!という場合はトレッキングポール(登山ステッキ)などでも少しは心に余裕ができるのではと思います。万が一の際は動物を威嚇したり、先っぽのゴムをはずせば突き●す事もできます(効果は動物によりますが…)。ただ、記事上の方にも書いた通り、動物に遭遇した場合は基本威嚇してはいけません。相手が興奮する前にゆっくりと後ずさり…。そして見えなくなった所でゆっくり帰ってください。


夜景を見ながらの食事は格別

ナイトハイキングに慣れてきたら、夜の山を存分に楽しんでいきましょう。やはり夜景を見ながらの食事は最高です。我々は外で食事をしたり談笑したりする事をナイトアウトドア、略してナイトドアと言っています。

夜景に使用する三脚を利用してランタンを吊り明かりにし、ガズバーナーなどを使用して鍋やステーキ、ラーメンなど、これは一人でも十分楽しめますし、仲間が居れば最高です。

お勧めは夜景があまり派手ではなく、椅子テーブルのある所。あまり夜景がどデカく見えて迫力もあってと派手すぎると食事も落ち着きません。遠くに町の明かりが見え高度感がある感じがちょうどいいのです。


ナイトハイクはマナーを守り、しっかりと知識を持って行ってください。


まとめ

ナイトハイキングは夜景や星が見れてとても登りがいがありますが、夜ならではの危険な部分もあります。出発の前には家に「○○山をどこどこの登山口から登ってくる。○○時帰宅予定」とメモを残しておくと万が一の時に役にたちます。

当たり前の事ですが、登山道や展望台でゴミを捨てたりは絶対にしてはいけません。山頂でカップラーメンやごはんを食べたりコーヒー飲んだりすると結構ゴミが出て持ち帰るのがついつい面倒になる事がありますが必ず持ち帰りましょう。

ナイトハイクで見つけた夜景は誰も見に行ってない特別なものです。数々のすごい夜景を見てきましたが「光量×放射状や線のある街並み×18度前後の町までの角度=迫力」これに当てはまる迫力夜景は間違いなく三大夜景レベルかそれ以上のものでしょう。僕は大阪のぼくらの広場が日本一の夜景スポットだと思っていますが、いつかそれを超える夜景があるなら見てみたいです。



古都コトきょーとの管理人について
tamura
平成3年生まれ、京都在住のアウトドア好き。趣味は登山/夜景/旅/スキー/キャンプ/Web制作など。Olympusユーザー。インコなど鳥が大好き。夜景山岳会所属。美しい所か人の居ない所に出没します。

メールフォームプロフィールを詳しく





古都コトきょーと