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2016.05.04

洲原村診療所 - 健全に朽ちてゆく戦前物の木造医院

洲原村診療所の診療室

廃墟の情報

洲原村診療所
廃墟医院
場所 岐阜県
建築 不明
廃墟化 1955前後

崩壊ガ近イ洲原村診療所


岐阜県美濃市にある有名な廃病院へやってきました。

S診療所健全ナル国民ノ診療所という名で呼ばれ、長い有名所として知られていましたが、明治時代に建てられたと思われる木造の建物はもはや崩壊が激しく全体の散策は不可能でした。

写真の洲原神社は奈良時代からある白山信仰の神社で、3つある白山の入り口の一つ、美濃馬場の入り口に位置し、白山登山者の安全を祈願する場として栄えていました。

その歴史のある神社の敷地を、少し進んだ所にある小さな森の中に今回の廃病院はありました。

草むらをかき分け、こんな所にあるのか?!

一件の建物が。窓の形から、すぐにここがそうやと分かりました。

そして、既に大部分が崩壊しておりました。すさまじい状態です。この歴史などについてはネット上に詳しく書かれた記事が沢山あるので、ここでは紹介しません。

この医院を開設したO医師の表札までありました。

そろばんもいつのやつなんやろ…。

スズメ蜂が周囲を飛び交っていたので、恐る恐る中を除くとあの部屋が。投薬口や診療室が!

一匹だけで巣が近くにある動き方ではなかったので無視して撮影する事にしました。

これが診療所…なんともおしゃれな空間です。いすや机、また分娩台などアンティーク品といってもいいほどです。

また、写真みると分かりますが建物自体が傾いているので、水平撮影すらできない状況です。

隣の部屋とつながる扉。手前にぐにゃんといがんでるのが分かります。今はなんとか耐えていますが、この圧に耐えきれなくなった時がこの建物の本当の最後でしょうね。

いやしかし、素晴らしい部屋ですね。窓といい、椅子といい明治のデザインでしょうか。おしゃれに出来ています。

色々なブログなどを拝見していると、部屋の様子が大分変わったんやなというのが分かりました。昔の写真ではこの机の上に机が置いたあったり、椅子も待合室に置いてありましたし(というか椅子壊れてなかった?二つあるの?)、何より部屋が暗い写真が多いことにビックリしました。

僕が行った時は、この部屋はとても明るいという印象でしたが、それは建物北側の崩壊によって日光の入り口が出来た為とおもわれます。

洲原村大御神という壁かけがこの部屋の雰囲気をキュっと引き締めてる気がします。

この部屋の魅力はやはり窓ですかね~。廃墟って、窓一つで価値がガラリと変わるといっても過言ではありませんよね。

床は雑誌や昔の薬の紹介誌?などが散らばっていました。

Z医院も感動しましたが、こちらはこちらで比べられない素晴らしさがありました。崩壊×アンティークの廃墟です。

こちらは薬の部屋。この並べられた薬の瓶見たさに訪れる人も多かったハズ。今はすべて盗まれたらしくただの棚です。

現存していた頃の風景を見たかったですが、建物の崩壊の件もあるし、旬のすぎてしまった名廃墟といった所だろうか。終焉を迎えるのも近いのかもしれない。

床に落ちてた雑誌。

洲原村診療所の薬用袋。県立の診療所でした。

隣の廊下からはもう崩壊しており散策が難しい状況になっていました。

事前の調べで二階へはまず上がれないだろうという事やったので、二部屋+待合スペースのみの散策となりました。

すさまじい崩壊っぷり。

達筆な字で書かれた書。

感想・まとめ

廃墟マニアの中で特に有名な物件なだけあって、過去の洗い出しや調査などが深く進んでいると共に、肝心な所において謎も多い物件でした。

建物の中は明治~昭和までのさまざまなジャンルの書物が現在もそのままの状態で残っており、現在と字の書き方の違いや、カルテのようなものに記載された人の名前などからも歴史を感じました。

薬瓶が盗難されたとは知らず、それを楽しみに行っていただけあって空の棚になっていた事は少し残念でした。ここは誰にも知られず廃れゆく建物とは違い、人を魅了してしまった廃墟。何があっても解体・倒壊するその時までの一瞬一瞬の違いに視点を置いて楽しまなければ廃墟探索なんてやってられません。瓶が盗まれた事もこの医院の運命。むしろ変化があってこそ廃墟!廃墟こそ諸行無常を感じる場ですから。

今回は診療室がとても魅力的やったので良しとします。同じ医院系廃墟でもZ医院という所があり、そことこの洲原診療所はまた違う魅力の医院廃墟でしたが、すっかり洲原村診療所も診療室が整理された事や瓶が盗まれた事によりZ医院に似たレトロインテリア廃墟といった雰囲気になっていました。探索型マニア向けから写真系マニア向けになったという感じでしょうか。

閉院してからも既に数十年という月日が経っており、まだなお残っていることが奇跡ともいえる物件でした。


古都コトきょーとの管理人について
tamura
平成3年生まれ、京都在住のアウトドア好き。趣味は登山/夜景/旅/スキー/キャンプ/Web制作など。Olympusユーザー。インコなど鳥が大好き。夜景山岳会所属。美しい所か人の居ない所に出没します。

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