TOP-image
2016.03.27

持越鉱山 - かつての日本屈指の金鉱山に残る崩壊選鉱場

持越鉱山の選鉱場

廃墟の情報

持越鉱山
廃選鉱場
場所 静岡県
建設 1932
廃墟化 1980年台

持越鉱山


下田街道・湯ヶ島温泉から県道59号線を仁科峠方面に7kmほど進んだ所に廃鉱山があるというので行ってきました。

湯ヶ島層群の分布する伊豆半島は土肥金山といった有名な金鉱山が多く、この持越金山も金の鉱山として知られています。

鉱山が1914年に発見され、1932年に持越金山(株)を設立して以来、金鉱山として栄え、最盛期には3000人がこの地で暮らしていましたが、80年代の終盤に金の相場も下がり採掘を中止し閉山となりました。

金採掘の歴史の中では、1937年に発生した48名が死亡した坑内ガス爆発事故や、1978年の伊豆半島近海地震では堆積場が決壊し、シアン化合物を含む約10万トンの鉱滓(ヘドロ)が持越川に流れだしさらには下流の狩野川、駿河湾まで汚染問題が発生するなど、暗い歴史も存在します。

現在は工場や巨大木造選鉱場が放置されそのまま崩壊して廃墟となっているという事です。

事務所や工場などが残っております。上を見上げると崩壊間近な選鉱場がありました。

こちらが選鉱場。壁などはなくなっており、今にも崩壊しそうです。

中を見上げるとなんとも不思議な空間でした。

不思議な光景です。

ゲームの世界に居るようなそんな感覚です。

段々になっており、一番上は坑口がありそこから選鉱され順に降りてくる仕様でしょうか。

事務所みたいな所がありました。残留物はなく、小瓶だけが残ってました。

一番上までくると坑口がありました。狭所閉所恐怖症なので坑口など見るとゾワゾワとしてきます。

朝鮮からの強制労働者が過酷な労働を強いられたり、ガス爆発事故などを考えると鉱山の仕事は想像以上に大変なんだと思わされます。

半壊しています。窓が残ってるの不思議です。

下の方に位置する選鉱場は比較的に綺麗でした。

謎のプール。関係ないが水を見ると堆積場が決壊事件が頭をよぎる。

伊豆半島は多くの断層で成り立ちその表面は火山灰層で成り立っています。その為、水を含むと軟弱化する性質がありました。この持越鉱山では安全性の高い基準を設けて設計されており、当時通産省の48年9月の総点検では安全度がAクラスと評されており、欠点がないとまで言われていました。

そのため、この鉱山では毒素(シアン化ナトリウム等)を無害化や脱水する事無く堆積場に溜め込んでいったといいます。

もし、安全度がAクラスという評価を過信する事無く安全に処理していれば、決壊したにせよ及ぼす被害は抑えられていたでしょう。

金相場が落ちただけでなく、この事件も閉山(休止)に拍車をかけたのかもしれません。

今工場夜景が人気ありますが、廃工場もなかなか見応えがあります。

赤くさび付いた配管やタンク、そして工場と苔のコラボはなかなか見れたものではありません。

入ってみたいけどやめとこ。

一応休止中(ほぼ廃坑みたいですが…)らしいですが、これを再稼働することは可能なのだろうか…。

錆ついた配管やタンク、なにかの機械、それに光が差し込み神秘的というか非現実的な空間に。

メーターが1.7くらいで止まっているけど、まだ何かしら動いている(圧がある?)のかな?

感想・まとめ

土肥金山のように観光地化されておらず人も全くおらず、いつ解体もしくは崩れるかもしれないその日を待ちつつひっそりと眠っています。木造の選鉱場の崩壊具合は廃墟としても見どころで、規模の大きさから探索も楽しい物件でした。もう少し勇気と時間があれば坑口周辺や、他にも坑口、トロッコ跡、遺構群を散策してみたいともわせる良物件でした。


古都コトきょーとの管理人について
tamura
平成3年生まれ、京都在住のアウトドア好き。趣味は登山/夜景/旅/スキー/キャンプ/Web制作など。Olympusユーザー。インコなど鳥が大好き。夜景山岳会所属。美しい所か人の居ない所に出没します。

メールフォームプロフィールを詳しく





古都コトきょーと