古都コトイメージSmart
2019.11.04

O工業 - 棺桶を作っていた廃工場

O工業の棺桶

廃墟の情報

O工業
工場廃墟
石川県
廃墟化 2000年頃

廢墟レポート vol.98:O工業 Casket Factory

こんにちは、tamuraです☆

秋も本格化しつつありますが、この日は陽気なぽかぽかと暖かい天気で、気持ちの良い廃墟ドライブとなりました。

今回やってきたのは、石川県の山奥にある棺桶を作っていた工場の跡地です。

えぇ~~!ポカポカとした陽気な気分で行ったのが棺桶の廃墟かよ~!∑(〇Д◎ノ)ノ と思われるかもしれませんが、とても興味がありました笑

棺桶とは、ご存じ亡くなられた方のご遺体を納めて葬る為の箱型の容器で、人間が最後に入る部屋とも言うべきものです。

棺は火葬時に燃えて無くなる為、ほんの一瞬の役目ですが、お弔いから火葬場までの間、遺体を安置する為の重要な役割を持つ道具です。

この工場では、棺の中でも木棺と言われる木製の棺を作っていた工場で、2000年頃に閉業となりました。

以前、大八霊柩車のある廃火葬場に行きましたが、やはり死を強くイメージする施設は、あまりワクワク楽しめません。しかし、お葬式に行った事はあるものの棺桶というものをまじまじと見たことが無かったので興味がありました。

木棺工場はヒノキや杉といった木々でできているので、ぱっと見は材木屋のような風景が広がります。

勝手にお線香の香りでも漂っているのだろうと思っていたのですが、何の変哲もない材木と埃の入り混じった臭いが漂っていました。

置いてある機械なども、ほとんど材木屋のような設備です。

第一段階はここで、棺桶のサイズに合わせて材木をカットします。

こちらは専門の職人さんが彫刻をする場所のようですね。

彫刻を施した棺は「彫刻棺」と言われ、一般的な棺より高く数十万円もするものまであります。

板に彫刻を施し、棺の側面や蓋などに張り付けます。彫刻面が多いほど値段も高価になります。

何も知らないからこそ、こんな失礼な疑問が生まれるのですが、棺というものは購入されていったと思ったら数日で燃える事となりますが、一生懸命彫刻する職人さんの気持ちと言いますか、モチベーションはどこにあるのかと考えてしまいますよね。

もちろん、そういう部分は割り切っておられたとは思うのですが、特殊なお仕事なだけに、その仕事の流儀を聞いてみたい気がします。

彫刻を近くでみるとこのような感じです。

しっかりと人の手でほられている様でビックリしました。きっと良い棺桶を作っていたのだと思います。

こちらは蓋の部分。

木で容器が作られたら、布で装飾を施していきます。

そうやって出来上がるのが「棺桶」です。

こういった作りての工夫で、遺体は少しでも華やかな姿で儀式の場に姿を現す事ができるのです。

棺の値段は組み立て式の安いもので2~3万円ですが、こういった木製の彫刻棺では数十万円というのは普通でしょう。

お葬式などで披露されますし、最後に入るものだから…、と故人の為、見栄の為などで高価な棺桶を使う事も多くありますが、近年はお葬式自体を安価で済ませたい人も多く、棺桶にお金をかける人は少なくなっているそうです。

私自身、死んだときは遺族に高いお金を出して棺を用意してほしいとは思いません。僕くらいの人間になれば、amazonの段ボール5枚くらいを張り合わせた棺で余裕で天国に行く事が出来ますからね。AmazonPrimeも契約してますし。

…というのは冗談で、実際は体液が漏れ出さないように防水加工がされているか、火葬炉に入るか等々、様々な基準があって棺桶というのは作られています。

また上流階級の方や、人と人のつながりが濃い地域では安易に安物を選ぶという訳にもいきませんよね。

棺に入った奇妙なマネキンに妙な恐怖を覚えました。虚ろな眼差しは窓の外へ向けられ、まるで何か思いに耽っているかのようです。

その辺に落ちていても、ただのマネキンとしか見えなかったでしょうが、死の象徴と比較する事でマネキンの持つ僅かな人間性が浮き出てきたかのようにさえ感じます。

ちなみに、「ひつぎ」という漢字には「棺/柩」の二種類がありますが、これらは厳密に区別すると、何も入っていない(遺体を入れる為に使用される前の)容器を「棺」と書き、遺体が納められた棺の事を「柩」と書きます。ただ容器を指すときには棺桶と言い、遺体の入った容器を運ぶ霊柩車では「柩」を使用していることからも分かりますね!

現在ではあまり使用されなくなった忌中札が散乱していました。

今でもたまーに田舎を走っているとこういった札や提灯を見る事もありますが、本当に稀ですね。

お葬式の際には忌中とは四十九日までの期間、死の不浄を持っている人は他人と接触してはいけないとして、神社等へお参りする事や、結婚式への参加などを避ける風中があります。

人は死後、閻魔大王様の裁きを受けます。裁きは7日ごとに行われ、閻魔大王は閻魔帳に記載されてあるその者の生前の行いから、天国か地獄送りを決めます。

誰しも悪い事(虫を踏んでしまったり…頂きますを言わなかったり…)をしてきてるのですが、遺族が忌中に法要を行う事で、死者の生前の功徳をアピールし、天国行きへとさばいていただけるように祈るのです。

昔むかし、四十九日をして貰えなかった死者は、地獄に落ちると言われていたそうです。

こちらも人付き合いが希薄になった今では使われる事のなくなった買物帳。

かつては人が亡くなると隣組(地域組織)が協力して葬儀を行いました。その際、買い物を担当する人が何を購入したかを記録するものがこの買物帳です。

お悔みの手紙。名前が入っていなくてもドキッとする。

これはペット用の骨壺だったと思います。ペットも骨壺に入れて供養してあげるんですね。小さくて可愛い!

ここの工場で作られていた棺桶の種類でしょうか。

シンプルな白い棺桶や、キリスト教用のものまで様々な棺桶が作られていたことが分かります。

ちなみに、縦長の棺の事を「寝棺(ねかん)」といいますが、江戸時代までは座った状態で棺に入れる「座棺(ざかん)」といい樽型のものが主流でした。

今でも棺の事を「かんおけ」と言いますが、これは桶型の座棺が主流だった頃に一般定着した言葉だったのです。

ぽつんとテーブルの上に置かれた神棚。

感想・まとめ

余り見ることのない棺桶の製造過程を見ることの出来る珍しい棺桶工場の廃墟です。これから高齢化がすすめば需要も大きくなると思いますが、田舎にある小さな会社なので後継者が居なくて廃業になったのかもしれません。


古都コトきょーとの管理人について
tamura
平成3年生まれ、京都に住むアウトドア好き。趣味は 登山/夜景/旅/スキー/キャンプ/Urbex など。Olympusユーザー。インコなど鳥が大好き。夜景山岳会所属。好奇心が強く、わくわくする所が好きです✨

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