古都コトイメージSmart

2013.08.20

京都北山の秘境・沢ノ池でキャンプ

レジャー概要

沢ノ池
京都市‎右京区‎‎
>キャンプ



MAP:京都市右京区鳴滝沢

京都北山・沢ノ池でキャンプをしてきた



 写真1:8月。お盆が過ぎても京都は冷える事はなく、市内を越え福王子を過ぎても39度越え。沢ノ池という穴場でキャンプのできる場所があると聞き、向かってみる。

 写真2:高雄が避暑地というのは嘘だ。高雄を越えて初めて避暑地というか、皮膚で気温が下がった事を感じる事ができる。

 写真3:国道162を道なりに進み、ここから北区中川の集落へと向かう。

 写真4:温度計があったので見ると31度。早くも8度の差が。ここから沢ノ池は標高100~200ほど上がるのでさらなる涼みが期待できる。というか31度で涼しいというのも変な話だが。。。



 写真1:ここが中川からの沢ノ池の入口。分岐までの道は東海自然歩道と重複している。

 写真2:北山杉の立ち並ぶ道を進んでいく。

 写真3:たしかに道は悪いが、通れないというほどではない。しかもこの場所ですでに2台のバイク+2代の車とすれ違う。

 写真4:ここは、一か所だけガードレールが綺麗になっており、アスファルトも新しい。バイクしか通れなかった土砂崩れの場所はここかも?



 写真1:さらに進むこと10分。大きな土砂崩れが。こうやって見ると車の通行は困難そうだが、右側が広く車の通行は余裕。

 写真2:ここが分岐。右へ行けば沢の池。左へ行けば坂尻。

 写真3:なんら問題なく進む。たしかに道はかなり悪いですが、全然行けます。最後、このぼっこんぼっこんなアスファルトを越えると。

 写真4:砂利道があり…。



 沢ノ池到着です。なんだか不思議な場所。京都からすぐの場所にあるとは思えない!



 注意書き。この広場にバイクを停め、キャンプができそうな場所を探します。

 ちなみにこの沢ノ池は標高410mの場所にある(京都市街地は標高20~30m前後)、江戸時代末期に農作業用のため池として設けられた人工池です。時代劇の撮影場所として数々撮影されたそうで、時代劇好きの人なら一度は行きたい場所と言われている。周囲1.2km、面積4.1haの小さな池で、エメラルドグリーンに透き通る池の水が最大の特徴。1950年(昭和25年)ほどまでは地下水路を経て、新丸太町の田畑・水田で利用されていたそうですが、その後水田が消滅した為、現在はただのため池となっています。池に流入する河川がなく地質的に酸性雨に対する抵抗力が低い事から、京都府の酸性雨調査地となっています。京都の秘境とか言われていますが、北山のハイカーの定番スポットとなっており、出入りする車も少なくハイカーの方が出会う確率が多いかもしれません。周囲に街灯はもちろん人工のものがなく(池以外w)、存分に大自然に浸かる事が出来ます。

 この池周辺は池ができる江戸時代以前からいろいろとあったようで、縄文時代の石器と陶器片や平安時代の寺跡、明治時代の水路跡など今でも残っているそうです。あまり調査が入っていないらしく詳しい資料がなく、謎に包まれているんだとか。詳しい方がいたら教えてください。



 池の西側を歩いていく事に。湖畔の道です。時刻は日没前、雰囲気抜群です。ちなみにこの道は入口に柵があり「車・バイクは通行しないで下さい」と書いた看板もあります。ここからは徒歩(3分くらい)でキャンプ可能地まで向かいます。



 イイ感じの広場があったので、ここを今晩の宿泊場所にする事に。やっとこれたよ沢の池!江戸時代に作られた人口池という事でいつか行きたいいつか行きたいとは思ってましたが、まさか今回何ともなく来れるなんて…。写真だと分かりにくいと思いますが、池の色がすごい。エメラルドグリーンで水質もかなり綺麗。



 さぁ~て、どこにテント張ろうかな?この時間にはもう人はほとんどおらず、いた人といえば車で来ていた40代のおじさん一人だけで、池の周りを散歩しておりました。



 一番石が少なく、平坦な場所に田村家沢ノ池別荘(テント)を建設しました。



 持ってきた大量の荷物をテントにかたずけると日も落ちてきてるので早々とBBQの支度。今回は安い炭を一生懸命熾す時間がないのでちょっとだけ高級な炭を購入。1.8kgで600円。西七条のD2で購入したものです。「ライターだけで簡単に火がつく!」というキャッチコピーにつられD2で購入したのですが、思っていたよりなっかなか火がつかず。ライターを当てまくったらやっと熾りはじめました。これはあかんやろ、「ライターで粘り強く火を当て続け、もうアカンと思ってから2分で着火!」というキャッチコピーに変更せなアカンわ。



 ぱっと左を見ると夕焼けとテント。イイ感じです。何よりこんな素晴らしい場所なのに人が居ないという点が最高。



 前回、大量にお肉を買いすぎたので、今回はBBQと言っても豚肉、ウィンナー、焼き鳥、ささみ合わせて1000円以内!経済的なBBQ。



 めっちゃ安かった焼き鳥(7本で180円)がめちゃめちゃうまい!!そして、煙が出ない!という宣伝文句が書かれていたこの炭。「ただ熾ってるだけなら煙は出ないけど、焼いたら結構でる」と書き直して下さい!



 ただ、こんなんですが結構火力は強く、30個入りですが9個しか使わず、まだこれだけ残ってます。なんだかんだでこの炭イイ奴です。



 せっかくなのでたき火も始めます。



 あっという間に燃え上がる木。



 他の人がたき火後、放置していた木がいくつかあったのでそれを集め本格的なたき火開始。



 たき火とテント。雰囲気最高です。



 連れてきたインコとたき火の様子。



 ただ温まるための火だったり、料理する為の火という訳ではなく、たき火は自分の火を作れるとういう楽しさがあります。この木をどういう燃やし方をするかとか。他人のたき火を見ても面白くないけど、自分でやると何時間でも火を見ていられます。



 なんだかんだで時刻は9時過ぎ。辺りを見回すと、月明かりが強く、池全体が見える。



 3人用のテントの中。結構広々してます。おやすみなさい…ZZzz



 朝。夜中暑くてフライシート外してるのでテントの中が外から丸見え。



 外に出ると吃驚。夕方とは違うすがすがしい朝の沢ノ池に感動。



 風がないのでミラー状態。



 恐ろしいほど静かで、景観も最高。



 朝食は「朝カレー」。鍋に池の水を汲みバーナーで加熱しその中にインスタントのルーとライスを入れて食べごろを待ちます。



 寝起きなのでぼーっとしながら、景色を見ながら無言でカレーを食べる。



 食後の休憩。



 食事で汗をかいたので、沢の池に入り水浴び。これで結構目が覚めました。

沢ノ池

 キャンプ地から沢の池のパノラマ。押えきれない感動!ジャンプしたくなる絶景!そして踊る心臓!(朝、寝起きなので無格好・無表情です)



 とりあえず、小さくたき火を開始。残ったペットボトルの水で頭を洗い、焚き木が消えるまでのんびり朝を堪能し、帰りの支度。秋の紅葉の時にもう一回来たいなぁ。



 帰りは行きに見逃した菩堤の滝に行ってみる事に。



 東海自然歩道中の見どころという事もあり整備されたルート。



 あらら…。こういう所はまだ土砂崩れの影響がある訳ね…。滝までは落ちてきた道路やコンクリートの破片で道がふさがれていました。沢靴をはいて注意して行けばいどうにか行けるのでしょうが…さすがに危険なので引き返します。パンツ一丁で滝行するつもりやったんですが非常に残念…。



 菩堤川の透明度はかなり高い。沢の池の水はぬるーいが、この川の水は非常に冷たくて気持ちい。



 中川まで降りると、さっきまでの気温が嘘みたいに熱い。これが…本来の熱さなんよな…。現実に戻る事に恐怖感を感じながら、市内に帰る前にウッディ京北までアイスクリームを食べるために行くことにしました。



 この辺の川も綺麗やなぁ…。泳ぎたい。!



 走る事20分くらいかな?ウッディ京北に到着。



 ここのアイスは美味しいと有名なので一度は食べてみたかった。アイスを選びに行くと、ミルク・いちごなどある中、京唐菜という唐辛子の葉っぱを使用したアイスや、京北大納言小豆を使用したもの、黒大豆枝豆を使用したものなど、変わったアイスがありました。



 せっかくなので、一番味が気になった京唐菜アイスを注文(¥300)。食べた感想は、ミルクが濃厚で美味しい。よくある感想だが、これはほんまに美味しい!しかもほんの少し唐辛子の風味があり、うまいことミルクアイスと調和しているのが凄い。辛さなどは一切なく京北に来るたびに頼んでしまいそうな一品でした。

感想・まとめ

道は非常に悪いものの、車幅が狭ければ全然行けます。ただ、車幅が低い車は一発KO食らうので絶対行かないで下さい。

平日に行ったものの4台の車・バイクと、朝に1台釣りの方のバイクが止まってました。どの人も散歩という感じで僕らみたいにキャンプで来る人は一人もいませんでした。

動物の注意看板として熊注意という看板があります。話などをして、廃棄食材をその辺に捨てないなどすれば近寄ってはこないと思います。また動物は夜中、シカの鳴き声がしました。山へ入ってないのでわかりませんが、キャンプ中ヒルは出ませんでした。虫は比較的少な目で、夜はたき火をしてても寄ってくる虫はなく、一か所も蚊に刺されることはなく帰ってくることができました。

 気温に関しては京都市内より10度以上低く、まさに快適でした。それでも夜はテントの中が少し暑いので、夏用のメッシュ生地で風通しのよいものを使用するのがいいと思います。水はそんなに深くまで入っていませんが、一歩一歩歩くたびに深くなるのが分かるほどで、子供など遊ばせる時は怖いのでライフジャケットなどあったほうがいいと思います。夏はかなり水がぬるいです。泥が沈殿しており、歩くたびに泥が舞い上がるので正直うっとおしい。見てるのが吉です。

 たき火に関しては、看板に禁止という事は書いてなかったので直火でもOKだとは思います。山へ入れば枯れ木が結構多いですが、私有地で誰かがおいている感じがあったので使用しませんでした。元々誰かが使ってた残りの木や、草の間に落ちてる明らかに私有物ではない枯れ木を使用しました。そういうのも結構多いです。たき火の跡の頭上には木の葉っぱがあるので、あまり大きなたき火はできません。

 総合的に星5つの最高のスポット。トイレがないのが残念ですが、こんな秘境にトイレがないのは当たり前です。秘境・穴場という事で人と会う事はほぼなく設備も一切ないので自分のスタイルでキャンプを楽しめる場所です。どちらかというと野性的な方の方が向いてる感じです。中川まで出るのに時間かかる上、そこからコンビニ・スーパートイレなどを探そうと思うと福王子以南、もしくは京北市街地まで出なければならないですので、行く前にはしっかりとした準備と忘れ物のないようにしないと、取りに帰るのはかなり怠いです。

 もちろん夜は街灯一つないです。駐車場にも、広場にも。中川まで出ないと光一つないです。私がキャンプした日には満月に近い月が真上から池を照らしていたので、山肌や池の全体が夜中でもはっきり見えて、それはそれでまた神秘的でした。明かりは自分でもっていかなければなりません。発電機などはもっていくと便利です。

 一つ、面倒やなぁと感じたのは、駐車場からキャンプスペースまで3分ほど歩くのですが、用事があるたびに車に戻るのはかなり怠いです。荷物は軽量化した方がいいのと、荷物をたくさん持つのは面倒くさいからと帰りにゴミをポイ捨てするのはやめましょう。あと、auでは終始圏外でした。

山と終末旅の管理人について
たむ - tamura -
平成3年生まれ、京都に住んでいます。登山や、夜景、人の少ない観光地へ行って、現実から逃げ、非日常的な体験をする事が好きです。

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