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2019.11.04

伯耆大山 – 紺碧の空!三ノ沢から剣が峰へピストン

レジャー概要

伯耆大山
標高 1,729m
天気 晴れ
鳥取県
コースタイム(CT)

06:28
文殊堂(駐車場)
08:05
槍ヶ峰直下
‏‎08:25
三ノ峰
‏‎08:36
天狗ヶ峰
08:54
剣が峰(大山最高点)
09:56
槍ヶ峰直下
11:12
文殊堂(駐車場)

歩行時間:5時間弱


メンバー

tamura
nao(弟)





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快晴!紅葉!最高の大山を堪能してきました!

こんにちはtamuraです!

今回は鳥取県のシンボルともいうべき山、「伯耆大山(ほうき-だいせん)」にやってきました!

鳥取県どころか、西日本を誇る名山といっても過言ではありません。伯耆富士とも言われ、日本百名山にも選ばれています。

大山というと、日本一有名な天然水で日本中どこにでも売ってる「サントリーの奥大山の天然水」の採水地なんですね。もちろんそれを持って登りました。

後から考えると、わざわざ大山でボトリングし、京都のコンビニで売られていたものを購入、そして大山山頂までもっていくという、天然水の里帰りみたいなことになっていました。

実は、前の週(2019.10.27)にいつものメンバー(涼さん、こまっちゃん)と共に大山にトライしたのですが、雨とガスで泣く泣く敗退し、悔しかったので翌週に今度は弟とやってきました。

結果は大快晴で、後に山頂で地元の方と話しをしていたら年に数回しかない珍しいくらいの晴天だったそうです。

ルートは文殊堂から剣が峰へ向かう「三ノ沢ルート」というバリエーションルートです。数年前までは登山客がほとんど居なかったのですが、ヤマレコなどで知れ渡り今ではすっかり有名なルートになっています。

治山林道口(三ノ沢)から登ると、しばらくは砂防ダムに沿って歩いていきます。

途中から徐々に朝日が照らし始め、幻想的な雰囲気が広がりました。

最後の砂防ダムを超えると、大山南壁の全容が姿を現します。

崩落した山肌は岩がむき出しになっており、これが1700mそこらの山なのか?というような素晴らしい山容を見せてくれます。

南壁の登りは、崩れた石などを上っていくので割と大変。

途中から傾斜がきつくなるので、なかなか思うように登れません。

一歩進むと、砂が崩れてくるので、慎重にゆっくり登っていきます。

振り返ると、かなりの高さまで来ている事が分かります。

草木が無く、遮るものがほとんどない為、常に絶景が広がります。

稜線が真上に見えてきました。もう一息!

ここまで登ってくると、大山の南部側(岡山方面)が良く見えています。

眼下には西日本有数のブナ林が広がっていて、葉っぱが赤く染まっています。

急な坂道を登りきると、ようやく稜線直下に出ます。

そして見て下さい、この大絶景…。左から剣が峰、三ノ峰、槍ヶ峰。

手前の槍ヶ峰は、さすが槍という名前がつくだけあって、かなり鋭くとがった山容をしています。

振り返って弟を撮影。

まるで天空散歩をしているようです。

決して気を緩めてはいけない稜線道は、近年崩壊が進んでいるので慎重に進まなければなりません。

足元をしっかり見ながら進んでいきます。

槍ヶ峰直下。この大きさ…見とれるほどの素晴らしい形です。形だけでいえば槍ヶ岳よりカッコいい!

7㎜のレンズでも収まりきらない大展望だったので、縦位置でパノラマ撮影してみました。

これでも伝わらないな~。

よく僕は写真の腕は絶景任せと言うのですが、本当に美しい景色は写真では100%魅力は伝えられません。

山の美しい写真って沢山ありますが、やっぱりどんな素晴らしい写真を見るより実際に訪れなければ、この素晴らしい感動を味わう事は不可能です。

僕がこれを撮影したときの感動というのは、この急できつい坂道を登ったり、崩壊しそうな尾根道を歩く体験したことによって出た脳内物質(エンドルフィンやドーパミン、ノルアドレナリンなど)による興奮が含まれるので、どれだけ工夫して撮影しようとしても、その興奮までを見る側に伝える事は絶対に無理なのですから!

槍ヶ峰はどうやって上っていくのかというと、山の途中に人が見えるでしょうか?

まさかという感じですが、この急坂を直登します。

槍ヶ峰を超え、振り返って山頂を撮影。逆から見るとちょっとあっけない感じですね。

ここにも登れるみたいですが、無理無理。

稜線はさらに解放感マックス!これは素晴らしい~。三の峰がすぐそこに見えます。

風があれば恐怖の尾根道でしょうけど、この日はほぼ無風でした!

槍ヶ峰から三ノ峰までの稜線、写真で撮影するとこんな恐ろしいのに、実際はわりとすんなり歩けます。

三ノ峰から天狗ヶ峰までの尾根は少し狭い。

踏み外せばこの通り…地獄の底へ叩きつけられるでしょう…!

もちろん、安全第一で進みますが、この恐怖感も楽しさの要因の一つです。

天狗ヶ峰の直下にやってきました。

北を見ると日本海が見えています。

写真で見るよりくっきりと日本海が綺麗に見えていました。

天狗ヶ峰から剣が峰を眺める。

ここからの尾根道だけ、さらに慎重に進まなければなりません。

この迫力!今までに体感したことない新鮮な迫力でした。

脆い岩の尾根なので、余計に神経を使います。

ですが、岩場などではないので、技術も必要ありませんし、しっかり慎重に歩けば問題なく進む事はできます。

ただ、やっぱり左右の崖の高度感がすごくて、すこしビビります。

なかなか進まない…。見えているのに山頂が遠い!

一歩一歩踏みしめながら進みます。油断大敵です。

弟もかなりビビっていましたw

これは怖いでしょw

あと少し!まってろ剣が峰!

剣が峰の斜面は、昔のデイサイト地質がむき出しになっています。

大山火山は100万年前から1万7000年前までの間で形成された山で、基盤岩が脆く風化や雨や風によってどんどん崩壊しつつありますね。

振り返るとまるで北アルプスの尾根かのような迫力ある稜線が広がっていました。

日本に1700mの山でこんな素晴らしい景色をもつ山がほかにあるでしょうか?

むしろ、アルプスの3000m級の山でも、大山の景色より劣る山は沢山あると思います。それだけすごい山。

ふと上を見上げると、なんとモーターパラグライダーが飛んでいましたw

僕の父親(とその仲間)以外で、実際にモーターパラグライダーやってる人を初めてみました!今では珍しいですね。

懐かしいなぁ~昔はドローンなどが無くて、ヘリコプターが出来ない空撮はパラグライダーがやってたんですよね。パラグライダー撮影の第一人者の矢野健夫さんは、僕の父親が飛行をご一緒した事も何度かあり、僕も子供の頃に東京で何度かお会いした事もありますが、世界中の絶景を鳥のような自由な目線で撮影されていて素晴らしい写真家(動画撮影者)です。

矢野さんは皇居の上を飛んだりして(当時は法整備が整っていなかった)注意されたりと、少し変わった方でしたが、大人になっても子供のような無邪気な心をもっておられる方で、男はずっと夢を持ってていいんだと子供ながらに感じた記憶があります。

父もなくなり、僕も大人になりすっかり忘れていましたが、ふと現れたパラグライダーを見て急に昔の記憶がぽろぽろと思い出されました。

何度も何度も振り返えります。今来た道を見ると嘘みたいな光景が広がっているんです。

そして剣が峰(山頂)に到着!

写真を撮影しながらだったり、尾根で離合するときに待機したりなどのんびり登ったので体力的にはらくらく登れました。

ただ細い尾根の高度感がすごくて気疲れした感じはあります。高所恐怖症なので手に汗にぎりながら慎重に歩きましたw

弥山方面。米子や境港の街並みも見えます。

ちなみにここから弥山までの縦走路は非常に危険で崩れやすい尾根道なので、今回は行きません。

長野県から来られた方や地元の方などと話しをしていましたが、この日は非常に恵まれた天候で、年に数回の大快晴だったとの事。

遠くは四国の石鎚山の頭なども見えて、非常に空気も澄んでいました。

剣が峰から谷を眺める。

まるで地獄かのような光景です。

鋭い岩肌の先には、ふわふわとしたブナ林が広がっていて面白い景色です。

天狗ヶ峰直下から南部を眺める僕。

紺碧の空…。雪山でもないのに、こんな青い空はなかなか見れませんね。

再びこの痩せ尾根を…!でも一度登っているので、すんなり下れました!

登りの頃より、太陽が昇っているのでより景色がはっきり見えて綺麗です。

三の峰を超えて、槍ヶ峰へ最後の痩せ尾根。

足場はしっかりしてるとは言え、やっぱりこの高度感はなれませんね~。この高度感がこのルートの魅力でもあるのですが、やっぱり怖い。

さて三の沢に降りていきます。

ありがとう剣が峰、ありがとう槍ヶ峰…!

三の沢への下りは、足を滑らせないように注意が必要。登りも時間がかかりましたが、下りも時間がかかりました。

でも景色は最高…!本当に贅沢な景色の中、大満足の下山。全く苦になりません。

見て下さいこの景色…。棘々しい小ピークたちが紺碧の空に牙をむいています。

急な所を終えて下ってきました。

朝は影だらけでしたが、下山時は太陽が昇って迫力も倍増していました。

砂防ダムの所から撮影。

やっぱりここが一番大山らしい構図かもしれない!

ここからは砂防ダムを下っていくので、全容が見えなくなります。

ありがとう大山、また来るよ大山!

ここからはピッチを上げて下山。

あっと言う間に下山していきます。このあたりが紅葉の見ごろですね。今年は台風が多くてすこし濁った紅葉だったそうです。また今度紅葉真っ盛りの大山に来たいな~。

治山林道口(三の沢入り口・文殊堂)に到着!お疲れ様でした~!

下山後は、「なかやま温泉 ゆーゆー倶楽部naspal」さんに行き、たっぷりと温泉・サウナ(サウナ→水風呂→外の風…を4周)を楽しんだ後、下山(しもやま)キャンプ場に移動してキャンプを楽しみました。

弟が気軽に燻製を作る方法をどこかで調べてきたみたいで、燻製を食べながらお酒を飲みました。

この方法で、5分ほどでしっかりと燻製が出来てしまうのでびっくりです。

今回は味玉、ナッツ類、ウィンナー、その他はカマンベールチーズ、ささみ、明太子、豆腐ちくわ(鳥取名産)などなど。

キャンプと言えば焚火、焚火といえば焚火。

焚火のぱちぱちという音を聞いて、火をじーっと眺めながら飲むお酒は最高です。

ちまちま飲んでいると、味玉の燻製が完成しました。

まるでチーズをまとったかのような滑らかな味になってビックリです。何もつけてないのに外側がチーズみたいな濃厚な味で、黄身のまろやかさが相まって最高の一品でした!これが一番美味しかった。

常に爆笑しながら飲んでどんちゃん騒ぎで、いつの間にか酔って寝てしまいましたw

翌朝は弟が持ってきた目覚めの珈琲を頂きました。

最近、コーヒーに凝っているようで、おすすめの静岡の珈琲店の豆を頂く事に。

じっくり蒸らして煎れていきます。。。

あー…この香り…。最高に美味しい一杯でした。

感想・まとめ

伯耆大山は数年前から行く予定を立てていたのですが、なかなか予定が合わず延期延期になっていたので、ようやく行けてすっきりしました。

そもそも延期にしていた理由として、1700mそこそこの山である事や、鳥取という距離が遠い事などが心の深層にはありましたが、行ってみると、なぜ今までこんな素晴らしい山に来なかったのだろうかと後悔するほど素晴らしい山でした。

1700mというのはこの際、もう関係ないのだと。米子あたりから見える大山はそれはもう迫力の塊で、標高以上に存在感がありましたし、登ってみても岩肌の感じからしてそんじょそこらの山にはない魅力であふれていました。

北アルプスみたいだと涼さんは言っていましたが、行ってみて納得。下手したら、北アでも大山より劣る山なんて腐るほどあるんではないでしょうか。それほど感動した山でした。

最高の山に登って、キャンプで燻製パーティーをして、温泉に入って、帰りは北条砂丘の北条製麺所で美味しいうどんを頂く…という素晴らしい休日でした。

山と終末旅の管理人について
たむ - tamura -
平成3年生まれ、京都に住んでいます。登山や、夜景、人の少ない観光地へ行って、現実から逃げ、非日常的な体験をする事が好きです。

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