古都コトイメージSmart

2013.10.22

双門コース・ザンキから迷ヶ岳を経て弥山へ!バリルート登山

双門コースの崖から

レジャー概要

大峰山脈 弥山
最高点 1,895m(弥山)
無積雪期・ピークハント
天気 晴れ・曇り
コースタイム(CT)

8:00
熊渡
8:47
登山口
8:58
白川八丁
9:37
ガマ滝
11:46
一の滝
13:41
仙人嵓のテラス
14:52
ザンキ平の肩
15:57
迷ヶ岳
17:17
修復山
18:31
弥山小屋
22:36
行者還トンネル西口

時間:14時間
歩行距離:10km
標高差:1245m


メンバー

tamura





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近畿屈指のアスレチックコースを楽しむ

 駐車場。駐車場というより駐車できるスペース。今回は近畿最難関・関西屈指の難関コースの一つと言われる弥山・双門コースというのに挑戦します。双門コースというのは弥山川を弥山まで沢横を登っていくコース。毎年遭難者・死亡者のでる非常に危険なコースで、道中点々とさりげなく慰霊のパネルなどがある事からその危険性が分かります。行く際には自己責任となります。しかしその道中から見える一般的なの山々と次元違いの景色やアスレチックのようなスリル満点のコースに惹かれる者は多く、関西で山登りをする者としては一度は登ってみたいと憧れるコースです。今回はそんな危険なコースですが、運悪く雨。岩場は濡れており危険でより慎重に進んでいきます。
 駐車場付近の川。ここの川からすでに綺麗。
 参考までに装備はこんな感じ。頭には落石から守るヘルメットを着。ヘルメットは急峻な崖をパーティーで登る際に先頭を行く方が誤って石や岩などを落としてしまう可能性があるので、後列は特にヘルメット着用をお勧め。荷物はなるべく軽くして、カメラも一眼レフはおいてきてコンデジで撮影します。
 橋を渡って登山口へ向かいます。
 河原小屋がなくなってるだのなんだのの看板。
 双門コースへ行く人に注意書き。まずは経験者と行ったほうがいいかもしれないです。今回は涼さんが双門コース経験者でしたので案内していただきました。行く人はまずは基本である岩登りの技術を習得している必要があります。ボルダリングやクライミングなどで基本的な体重移動の技術・慣れ(による正しい姿勢など)が必要。
 なだらかなガレ道を進み・登山口をまず目指します。ここがまた長い…。
 やっと登山口到着。左側を降りていき沢へ出て沢の横を弥山まで直登していきます。
 広い場所に出ます。白川八丁です。大雨になったら川ができる場所なのかなと思いきや、この岩場の下に川は存在するようです。

 川はめっちゃ綺麗で、透明度はもちろん薄いエメラルドグリーンが綺麗。
 ガマ滝に到着。特別大きい滝ではないのですが、なんていうか垂直に落ちる滝ではなく、丸く凹んだ所をすべりおちてる感じが面白いというか。すべりたいというかw
 危険な場所になってきました。「滑りやすい・転落注意・三点支持」と注意書きのパネルがあります。
 滑りやすい橋を渡っていきます。危険なので安全のため一人ずつわたっていきます。
 下は綺麗な沢が流れています。
 梯子を渡ろうとしたら横にこのようなパネルが。ここで命を落とした方のご遺族の募金を基金としてルートを整備したそうです。感謝して登りましょう。
 整備された橋も所々崩れており、横を通ったりくぐったり巻いたりしていきます。
 濡れた岩場を進んでいきます。
 分岐。左の「掘新道」へ行きます。直進は整備ルートですが、崩壊しているので左の巻きルートを進みます。
 段々道も狭くなってきました。せっかく晴れてきて天気予報通りになるのかなと思いきや、雨は強くなるばかり。
 雨しのぎの為に岩の隙間に潜り込む。
 紅葉と沢が綺麗です。
 こんなきわどい岩を安定させながらわたって飛んだり。普通ならこんな所移動なんて絶対しないですが、このルートではこういう所を移動しないとルートの続きにすすめませんw
 ついに安全にわたる場所をみつける事が出来ずついに沢へ!
 異世界にきたような綺麗な沢。
 ちょっとした難所?とよく紹介されている場所です。まずは涼さんがスルスルと登っていきました。
 次いで涼さん嫁のコフちゃんが挑戦。どこから登っていけばいいのか分からず逆方向へ進んでしまい座り込んでしまいました!
 下へ落ちれば沢へドボンです。
 岩のわずかにある空間を慎重に進んでいきます。
 渡ろうにも岩と岩の幅が広く助けや勇気がないと移動できない所も。
 一の滝。メインの滝ではないのにめちゃめちゃデカくて迫力があります。
 岩を降りて橋に向かいます。
 一の滝と涼さんと嫁さん。
 吊り橋から。この吊り橋かなり揺れておぉっ!?となりました。
 ここまで来るとこんな場所も楽に感じてきました。
 大岩をもぐって進みます。
 スリルのある梯子。きわどい場所に欠けられています。落ちたらただじゃすみません。梯子やからと甘くみてたら滑ります。梯子でも三点支持は必須。
 これはルートなのか?!いわばの向こう側からやってくる涼さん夫妻。
 このようなめちゃめちゃ長い梯子も。雨でつるつる滑りやすい。
 角度を変え次から次に梯子を上っていきます。
 一番急登な岩場。この辺は梯子なので高所恐怖症でなければ安全に進めますが、写真下みて下さい。もし万が一落ちたら…。坂ではありません、崖です!何百メートル落下します。
 ここは安全確保の為、鎖にカラビナをかけて登ります。
 次は僕が登ります。途中で足を撮影。この迫力伝わるでしょうか…!?崖下の森は何百メートルも下です。
 横を見れば仙人嵓(せんにんぐら)が見えてきました。中国やん!ガスがまた雰囲気でてます。
 これが日本の滝100選にも選定されている「双門の滝」です。実はこの双門の滝、日本の滝100選のなかでも到着難易度が最も高く、最難関の滝と言わているそうです。いままでのルートを上がってくる訳ですからそらそうかと納得。普通の滝ではなく、なんていうんですかね?水がチムニーに沿って流れおちてる感じ?特徴があって…あーこれは綺麗な滝ですわ。これはなぁ真正面から見れないのが残念。
 滝も見れたので先へ進む。
 急登を登りきるとザンキ平の肩につきます。ここで短い休憩。
 双門コースというのは肩から2,300m下って500登って弥山に到着するそうなのですが、降らない直登ルートがあるという事で迷ヶ岳・修復山経由を進みます。
 道なき道とはこの事で、誰も歩いた形跡がなく、次の次のテープを見つけながら自分で登りやすくジグザグに登っていきます。足場が悪く体力を消耗する場所。おすすめは木と木の間を編むように進めば根っこを踏み込めるので登りやすい。
 こんな所にでもテープはある…。
 文字が薄れてますが、マヨイガ岳に到着。
 少し下るのですが、その下りのコケが凄い。一面のコケに感動。
 人間が足を踏み入れないとこんな事になるのかと吃驚します。
 屋久島とどっちが凄いんやろう?などと話しながら皆カメラ構えて大興奮。これは人のいる山では見られない光景。
 雨の中道なき道を弥山をめがけて頑張ります。
 マヨイガから修復山の途中は木々の様子が変でした。よりかかるとボロボロと崩れる枯れ木だらけ。大台と同じく、シカの食害?まさに瀕死の森・死んだ森という感じでちょっと雰囲気が怖めでスリルがありました。
 修復山到着。もう雨で時間ロスもしてるのでどこかで休憩しようという話に。
 大倒木地帯通過中。暗くなってきました。まずは弥山をめざして、そこからトンネルに下る事にしました。
 まずは弥山をめざし、この面子なのでナイトトレックは問題ないので日没気にせず。万が一行けなくてもツェルトがあるのでいい場所を見つけて休憩しようという事に。
 死の森の道なき道をGPSとテープを頼りにすすんでいきます。修復山から弥山の途中は地場の関係でコンパスが狂うと言われています。GPSを見ながら安全に進みました。

レジャー概要

下山後、トンネルルートの途中平でいいところがあったので休憩して暖をとる。

休憩中に食べた14時間ぶりの食事。いつもナイトハイクで食べてたレトルトのゴーゴーカレーですが、極限まで疲れていたのかなんのスパイスが入っているのか一種類づつ3人で全て言っていけるぐらい舌が敏感になってて、こんな味だったっけ…と今までと違う味がしました。これはうまい!今まで食べたカレーの中で一番おいしいカレーでしたw

本当は八経ヶ岳に行く予定でしたが、今回は足が痛いので断念。1000m前後の京阪神の山とは次元の違う山行に疲れながらも大満足。大峰系はまた違う山も行ってみたいなぁと興味がわいてきました。近畿最高峰にいけなかったのは残念ですがなにより自信のついた山行でした。

天気は晴れでも山はやっぱり天気がどうなるか分からない…。雨装備は絶対やなとつくづく思いました。あと非常食。場所を取らずお腹を満たすものと栄養ゼリーがあればたとえばタイムアウトしそうな時それを避けるために食事の時間を削る事もできます。

涼さんがもってきたツェルト。まさかここで役にたつとは思いませんでしたが、持ってきたのは大正解でした。休憩の際にあるかないかで快適度合が全然違うと思います。山の教訓みたいなものを教わった山行やったと思います。

ちなみに下山したトンネル西口には朝来た時にあらかじめ自転車をおいてから行きましたので、下山口から駐車場までは自転車でスイスイ降りていきました。

山と終末旅の管理人について
たむ - tamura -
平成3年生まれ、京都に住んでいます。登山や、夜景、人の少ない観光地へ行って、現実から逃げ、非日常的な体験をする事が好きです。

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