凛とした表情のリアル軍人像が立ち並ぶ中之院[愛知・知多]

レジャー概要
凛とした表情のリアル軍人像が立ち並ぶ中之院[愛知・知多]

愛知県知多半島にある通称たぬき寺(中之院)という所に置いてある軍人像の見物にやってきました。

なぜ軍人像を?という感じですが、この軍人像の作者の浅野祥雲氏は、珍スポ好きの中では有名な人で、関ヶ原ウォーランドや桃太郎神社の像を手掛けた人なんですね。
浅野祥雲氏のコンクリート像はとても人間味のあり表情が豊かで、ウォーランドや桃太郎神社にあるようなユーモラスさのある印象的な像もありますが、今回のような着色もない真剣なものもあります。

これらの像は、昭和12年の第二次上海事変における呉淞(ゴショウ・上海)の敵前上陸で戦死された名古屋第三師団歩兵第六連隊の兵士の方たちで、ご遺族が戦没者の一時金を持ち寄り、写真を基に造らせたものです。
当初は名古屋市千種区の覚王山の霊園の北側にに祀られていましが、平成7年11月に区画整理によって撤去される際に中之院に移転されました。

一見、ぞっとしてしまうのは、やはり実在の人物が、軍服を着て写真に写る時の緊張感がひしひしと伝わってくるからでしょう。

終戦時に進駐軍により軍の崇拝にあたるとして像の破壊を命じられるも、お寺の僧侶は「日本人の手でこれを壊す事はできない。壊すなら我々を銃殺した後、あなた方が壊せばいいだろう」と命をかけて守り抜いた像でもあります。

顔だけでなく、軍服や帽子まで作り込まれています。
はやりじっくり顔を拝見すると、何か感じるものがあります。

軍のマニアの方は、紋章などでどれくらいの地位なのかがすぐわかるといいます。
桐の紋章や旭日章は見ることはありますが、勲章に関してはさっぱり。

双眼鏡を片手にもった兵。船の見張りでしょうか。

まだ若々しい顔つきの像も。

しかしやはりじっくり見ていると、造りの繊細さに関心せずにはいられません。

当時の戦争に向かっていった若い人たちの家族への手紙なんか見ると涙がうるうるきますよね。今の若い人よりはるかにしっかりしておられたし、この像を見ていても今の若者にない凛々しさを感じられます。今の平和があるのも、こういう人々が日本の為に戦ってくれたお陰です。
感想・まとめ
浅野祥雲氏作という事もあり、はやりコンクリート像の造りはとても繊細で、戦後70年たちましたが雨風にさらされ、苔生しながらも凛とした表情でたち続ける兵隊たちは圧倒されます。コンクリート像が浅野祥雲氏作という面でB級扱いされることもしばしばありますが、ここは戦争の悲しみを伝える悲しい観光地です。
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