旧上根来小学校 – ウサギの居る山奥の小さな廃校
廃墟の情報
廢墟レポート vol.99:上根来小学校 Kaminegori Elementary school
こんにちはtamuraです。
しんしんと小雨が降る中、福井県の山奥にあるとある廃校にやってきました。
このあたりはかつて小浜から京都へ魚を運んでいた「鯖街道」の一つで、数あるルートのうち最短ルートと言われる道の途中にこの廃校、そして上根来集落(廃村)が存在します。上根来集落はそんな鯖街道の取り次ぎを行っていた拠点となる村だったのです。
上根来集落は現在は在住者は0人で実質廃村なのですが、かつて暮らしていた人たちがお盆の時期になるとお寺に集まってきたり、在住者は居なくともかつてのコミュニティーが残っているのだそうです。さらに、再興しようと空き家をゲストハウスにしたりなどほそぼそと観光地化が進められている?のだそうです。
そんな上根来の集落から数百メートル下った所にこの廃校は存在しています。
小学校は閉校後「上根来山の家」として鯖街道を歩く人の休憩場所に利用されていましたが、建物の老朽化がひどく現在は廃墟となっています。
中に入ってみると、木造校舎らしい腐った木とチョーク?ホコリなど色々入り混じったような香りとともに、雨漏れからかどことなく異臭が漂っていました。
写真は講堂で、広々としたスペースに中央は大きな円が書かれており、朝礼や雨の日はここで体育などを行っていたものと思われます。
講堂の端と教室の廊下がつながっているという不思議な作り。
上には信号機の絵が掛けられており「ここからは教室、注意してあるけ」と言われてるような気がしました。
日本地図と小浜市周辺地図。それと当時の生徒が書いた、小浜のお店の紹介MAP?
教室のほうにいってみましょう。
廊下にはちょっとした本棚があり、本がびっしり詰まっていました。僕が通っていた小学校にもあったような懐かしい本が沢山!
小さな教室。生徒が少なかったため、ほんの小さな教室でした。
理科室。残留物が多く、当時のものが沢山おいてありました。
記事のタイトルの「ウサギの居る…」というのは、元気なぴょんぴょこもふもふウサギではなく、ホルマリン漬けの解剖ウサギ…。強烈です。他にもホルマリン漬けがあるけど、実のところ撮影中も現像中もほとんど直視していません笑
なにかの鳥の剥製。剥製も廃墟化すれば死骸と変わりませんね。
棚に置かれていた小さいこどもほどの大きさの骸骨。こっちを見ていてちょっと不気味。
棚には他にも奇妙な熊の置物やデッサン用?の体のパーツなど。
壁にかけられていた小学保健掛図。
当時の小学校の様子。先生と生徒が仲良く授業をしていたりお昼ご飯を食べていたり。ほほえましい光景ですね!
こちらは理科室の隣の職員室?さっきの写真の先生が座っておられたのかな…。
大きな望遠鏡が置かれています。新しいので多分当時のものではないと思います。このあたりは夜になると星空が綺麗なのかな?
給食室。かまどなどもある…。どれだけ古いんや!
講堂の片隅にあった黒板には、廃校後にここへ訪れた人たちがメッセージを残していました。
中にはこの小学校の卒業生も!
トイレ。もちろんボットントイレで、全て木造。窓に差し込む薄緑の淡い光が美しかった…。
感想・まとめ
上根来小学校リベンジに行ってきました。前回来た時にはカメラのメモリーカードを家に忘れて泣く泣くスマホで撮影して帰りましたが、今回はメモリーカードもバッチシ!満を持して撮影して来ました。
廃校は色々行きましたが、この廃校の作りは少し珍しいかもしれません。木造校舎なので痛みが激しいですが、まだまだ残留物も多く見どころが沢山ありました。
理科室にあった当時の先生と生徒の写真はずるいなぁ、あんな写真みるとノスタルジックな感情が猛烈に湧き上がってきてこの廃校から離れたくありませんでした。