古都コトイメージSmart

2019.01.14

時山第一・第二発電所 – 山奥に放棄された小川の廃発電所

廃墟の情報

時山第一・第二発電所
発電所跡
場所 岐阜県
建築 1940年


廢墟レポート vol.120:時山第一・第二発電所 Tokiyama Power Plant

 こんにちはtamuraです。

 今回は鈴鹿山脈、霊仙山の麓にある発電所の廃墟に行ってきました。

 時山発電所には第一発電所、そして第二発電所の二か所があり、このページでは両方紹介しますが、アクセスに時間のかかるメインの第二から紹介して行きたいと思います。

 廃道と化した林道は車は通れず、30分ほど歩いてアクセスしなければなりません。

 林道は沢に沿うように続いており、林道から眺められるのです。

 さすが鈴鹿の沢…素敵だぁ~!

 夏は沢登りもしたいけど、鈴鹿なのでヒルもすごいんだろうな…。

 30分ほど荒れた道を歩き、ようやく建物が見えてきました。

 この発電所は廃墟で有名だった白石鉱山の電力確保のために1940年(昭和15年)に稼働開始しました。

 崖を下り、目の前にあるのに川があって渡れないので、靴を脱いで裸足で渡ったのですが、これがまた恐ろしく冷たくてほんの数秒だけで足が凍り付きそうでした笑

 狭い隙間から中へ入ると素敵な空間が出迎えてくれました。

 発電所廃墟というと、有名な所は発電設備が全て撤去されているケースが多いのですが、ここでは多くの設備が残されているのです。

 とても小さな発電所ですが、昭和初期に建てられたコンクリート建物の退廃美と備品の存在がこの発電所の魅力です。

 一つ一つのさびが素晴らしい!

 タコメーター。

 バルブ。色が剥げて錆びてでちょっとカラフルになってる。

 黒板には当時のものか、その日の運用状況が書かれていました。

 白石藤原鉱山の閉業年は1969年なので、おそらく時を同じくしてこちらも廃墟化したと思われます。

 そうなると放置されてから50年…半世紀もの間、放置されていたことになります。

 発電所内の全体。

 左上には二階部分があります。

 電話ボックス。

 窓に咲く雑草…。

 二階部分は4つの小さな部屋がありました。

 従業員の滞在場所になっていたのでしょうか。

 小さな住人が。いつから居たのか、枯れ果てていました。

 さて、次は第一発電所へ向かいます。

 道の途中に木々の間からその姿を見ることができました。

 危なっかしい恐ろしい橋を渡り…。

 発電所へ。

 こちらは第二とは違い、すぐに訪れることができます。

 日没後なのであまり撮影していませんが、こちらもタービンなど多くの設備がそのままの状態で放置されていました。

 設備は第二より多く残されているようでした。

 青いビニールが張られているのが残念ですね~

 こちらも同じようにテレフォンボックスが置かれています。

感想・まとめ

 冬は雪が積もれば行くことが困難になり、夏場はヒルの巣窟になるので、なかなかタイミングが合わずでしたが、ようやく訪れることができました。

 僕が好きなコンクリートの廃墟で、残留物までしっかり残っているのでとても楽しい冒険になりました。

 鈴鹿山地は7thマウンテン全て上りましたが、外れのない山といってもいいほど素敵な山域で、林道に沿って流れる沢の景色も素晴らしいものでした。

山と終末旅の管理人について
たむ - tamura -
平成3年生まれ、京都に住んでいます。登山や、夜景、人の少ない観光地へ行って、現実から逃げ、非日常的な体験をする事が好きです。

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