友ヶ島 – 砲台跡やレンガ造りの弾薬庫が残るかつての要塞島を探検!
廃墟の情報
廢墟レポート vol.8:友ヶ島 Tomogashima Island
まずは写真をみてもらう前に「友ヶ島」の説明をします。
友ヶ島とは、和歌山県和歌山市と兵庫県の淡路島の間の紀淡海峡(友ヶ島水道)と呼ばれる水道にある無人島群の総称です。
明治時代に大日本帝国陸軍により大阪湾への外国艦隊侵入を防ぐ防衛の為に沖ノ島・虎島に最大28cmの砲台が作られました。この一帯は「由良要塞」(※要塞=敵の攻撃を防ぐために作られた施設・建物)と呼ばれ第四砲台以外は第二次世界大戦まで運営されており、終戦まで要塞施設として一般人の立ち入りは一切禁止され、当時の地図や地形図には乗っていませんでした。
第二次世界大戦時はすでに航空機が主力になっており、大砲の使用はほとんどなく終戦と同時に米軍により施設は撤去され現在でも跡地は近代遺跡として多く残されています。関東で言うと猿島のような島です。
現在は瀬戸内海国立公園に属し、和歌山県の観光地として一般解放されており、レンガ造りの弾薬庫や砲台施設後などが廃墟化により神秘性が増しており、写真家やコスプレイヤーなどに人気の島となっています。
また海岸沿いにはいくつか広場があり許可を取ればキャンプやBBQを楽しむ事もできます。
夏やGWなど観光シーズンは島内にある民宿施設も営業しており宿泊する事もできます。
南海電鉄とかいう電車に乗ってゆらゆら揺られ、加太駅下車。そこから加太港まで歩きます。
この友ヶ島、以前から行きたい行きたいと思い、天気と船の運航状況をみていたのですが、かれこれ5回前日になって船欠航・天気の崩れなどより計画が潰れ、6度目でやっと行くことができました。
天気が良くても風があったり波が荒かったりするとサイトで「本日欠航」という連絡がありますので、注意深くみていかないと加太まで行って実は欠航でしたなんてこともありうるので注意してください。
船は20分ほどで友ヶ島 沖ノ島の野奈浦桟橋へ到着します。
写真は友ヶ島の地の島。(地ノ島・沖ノ島・虎島・神島の4島あわせて友が島と呼ばれる)沖の島と同じくらいの大きさですがこの島は一般人は一切立ち入りできません。
密航し上陸する者もいるようですが何があるかという情報はなく謎に包まれた島です。
早速、冒険のスタートです。
ウキウキワクワク!まずは第五砲台跡を目指します。行く順番は以下の通り。
第五砲台→第三砲台→第一砲台・灯台→第二砲台→第四砲台
このページでもその順番で紹介していきたいと思います。
第三砲台の説明。
第三砲台は5つある砲台跡の中で最も保存状態がよく、友ヶ島の写真で有名なものはほとんどこの第三砲台の写真が使われています。
砲台が置かれていた数も5つのうち最大です。
山頂でゆっくりした後、もと来た道を戻り、第五砲台跡との分岐を直進し、灯台へ向かいます。
その途中、海軍聴音所跡へ向かう分岐があります。片道10分ほどなので行ってみます。木の形が不思議。
着弾地点などの観測地です。
第三砲台の丸い跡地は解体前こんな感じだったそうです。
こういう観測所が今でも現存しているのは友ヶ島のみだとか。
ここだけ見ると「ラピュタが落ちた島」と言われていても「あー分かるわ」と言える気がする。
ゴミがちょっと多いけど、綺麗な所です。
南垂水広場。
この長閑な広場はキャンプ場としてよく使われる広場でとても雰囲気のいい場所です。
野奈浦から1kmでやっとあと100mの地点の分岐。近いようで遠い。
のんびり周りたい方は第四はよした方がいいかも。
この第四砲台は他4つより以前に、第二次世界大戦前に使われなくなり手の加わっていない状態になっています。
人が多いせいか、臨時運行があり少し早く帰れました。
この島は人は多いですが船に乗る人皆が皆砲台跡にいく訳ではなく、ただバーベキューに来る人やキャンプに来る人、釣りにくる人がほとんど。
砲台の散策に来る人も西洋風な造りで異世界間がある為、写真好きな人やコスプレイヤーなどにもぼちぼち人気があります。
廃墟の情報
友ヶ島はまだまだ知られていない穴場スポットです。
廃墟好きや和歌山市民くらいしか知らないのではないでしょうか。友ヶ島へ渡る船会社は一度経営難で倒産しているほどです。これからも知る人ぞ知るスポットとしてあってほしいです。
※当サイトの写真の一部は立ち入り禁止地区に入って撮影しています。立ち入る際は自己責任になりますので基本入らない事を強くお勧めします。
最初に説明しておりますが、友ヶ島汽船は波・風に弱く天気が崩れるとすぐ欠航する為、遠方から行かれる方は「前日に電話で確認する」「特に天気図は必ずチェックする」事は忘れないで下さい。
天気が良くて運行するだろうと思って行くと、快晴なのに風が強いので欠航ですという事もあります。